会社を設立したきっかけ

 社会福祉士の資格に興味を持ち働きながら通信大学へ通い、社会福祉士の資格を取得し、障がい者の支援をする就労移行支援事業所へ転職しました。

 就労移行支援事業所では主に精神・発達・知的の方たちの就職のためのスキルアップや支援を行ってきました。なかでも特に気になったことは、発達障害をお持ちの方がその成育歴の中で回りから理解されずに苦しみながら成長して、2次障害として精神的な病気を発症している、または極端な思考に陥っている人がとても多いということでした。今では発達障害はある程度認知されてきていますが、当時は変わった人とか空気が読めない人と孤独を抱えて学校生活を送っていることが多かったようです。

 就職を目指す障害をお持ちの方は18歳以上~65歳未満の方ですが、ある程度年齢を重ねてしまうと、自分自身で必要なことに対して軌道修正していくことが難しくなってきます。一般の方でもそうだと思いますが、年齢を重ねて今更これを修正していこうとはなかなか思わないかと。なので早い段階、特に幼少期での療育が大切なんだと強く感じました。

 そんな中で、自分の子供が幼稚園で集団の輪に入れない、先生の言っていることを聞けずに自分の言いたいことをいう等多々みられ、発達支援センターへ相談を行った際に、「自閉症スペクトラム」という診断をうけました。子供の将来を考えて是非、療育を受けたいと思い、市内の療育を行う事業所へ電話にて連絡してみましたが、どこの事業所もいっぱいでした。また、児童発達支援のみの事業所はほとんど無い状態で、放課後デイサービスと併用している事業所がほとんどという現実を知りました。

 一番重要な6歳までの療育を行える児童発達支援だけが事業所の数が足りていない現状を何とかしたいと思い、会社を作り事業を行っていきたいと考え会社を設立しました。